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ペイオフと雑損控除

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1971年の制度創設後、日本振興銀行の破綻を受けて、同行の金融整理管財人を務める預金保険機構は、初めてとなるペイオフを実施しました。
ペイオフにより保護されますのは、当座預金などの決済用預金の場合は全額ですが、普通預金や定期預金などの場合は、元本1,000万円とその利息までとなっており、これを超える部分の預金は保護の対象外となります。

破綻した金融機関の財産状況に応じて弁済される規定にはなっているものの、日本振興銀行が約1,800億円超の債務超過に陥っていることを考えますと、預金などの一般債権は大幅にカットされるとみられ、1千万円超の大部分は戻ってこないとみられております。
ここで実務上、問題となりますのは、こうしたペイオフで保護されずに被害をこうむった部分に係る損失は、税務上、何か救済措置があるのかという点です。
結論を先に申し上げますと、法人の場合は損金になりますが、個人の場合は控除されませんので、くれぐれもご注意ください。

雑損控除の適用が考えられるのではと思いますが、雑損控除の対象になる資産の要件は、損害を受けた資産が、次のいずれにも当てはまることが必要です。
(1)資産の所有者が次のいずれかであること
イ 納税者
ロ 納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下の者
(2)生活に通常必要な住宅、家具、衣類などの資産であること(事業用の資産や別荘、書画、骨とう、貴金属等で1個又は1組の価額が30万円を超えるものなどは当てはまりません。)

そして、損失の原因として、次のいずれかに限られます。
(1)震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
(2)火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
(3)害虫などの生物による異常な災害
(4)盗難
(5)横領
なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。
したがって、ペイオフによる損失は、上記(1)から(5)の損失の原因のいずれにも該当しませんので、雑損控除の適用が受けられません。
こうした背景には、預金した責任は、預金者にあるとした自己責任の考え方があるようです。

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財産債務明細書とは

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資産家には年の瀬、「財産債務明細書」が送られてきます。年間所得が2千万円超と見込まれる富裕層に対し税務署が毎年発送する書類です。
これを受取った人は、12月31日時点の所有財産や借金について、その種類や金額を記入し確定申告書と一緒に提出しなければなりません。

この財産債務明細書に記入する内容は、12月31日現在で所有している土地建物、山林、現金、預貯金、有価証券、貸付金、受取手形、未収入金、1点10万円以上の書画・骨董・美術工芸品、貴金属類、自動車や家具などの一組の価額が10万円以上の家庭用動産といった財産、そして、借入金や支払手形、未払いの税金などの債務です。
何も悪いことをしていなくてもこれだけの「個人情報」を記入して税務署に提出しなければならないため、納税者にとっては面白くない話かもしれません。提出された財産債務明細書は、確定申告書に記載された申告所得とのつじつまが検討されるなど調査対象の選定シーンで有効に活用されます。昨年まで所有していた土地や有価証券などの高価な資産が今年の明細書に載ってこなければ、現金化された可能性も含めてチェックが開始されることになるわけです。

ちなみに、この明細書が届いても、所得税の確定申告書を作成した結果、年間所得が2千万円以下なら提出する必要はありません。逆に、明細書が届いていなくても年間所得が2千万円超なら税務署に明細書を取りに行って提出する必要が出てきます。
財産債務明細書は、所得税法232条で提出が義務付けられてはいますが、仮に提出しなかったとしてもペナルティがあるわけではありません。しかし、提出しないと税務署から提出すべき旨の問合せがあるほか、頑なに提出を拒むと税務調査の可能性が高まります。

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個人事業主の地震保険料控除

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平成19年に「地震保険料控除」が創設され3年が過ぎました。地震保険料控除は、1年間に支払った地震保険料に応じて最大5万円が所得控除されるものです。
地震による家屋の倒壊はもちろん、地震によって発生した火災で家が焼失してしまった場合など、保険会社は多様なケースをカバーするものを多数登場させ、保険商品としてだいぶ浸透してきたようです。

ところで、自営業の人などは、保険の対象にしている家屋が居住用と事業用両方の役割を果たしているもの、いわゆる「店舗併用住宅」というケースがあります。
地震保険料控除が対象とする家屋は、「自己もしくは自己と生計を一にする配偶者そのほかの親族が所有している家屋」であり、「常時その居住の用に供するもの」です。
つまり、店舗併用住宅の場合、地震保険料控除の対象は居住用の部分に対して支払った金額のみになります。具体的には、「家屋の総床面積÷居住用部分の床面積」の割合を求めて按分計算することになります。

しかし、ほとんどが居住用という場合には、「ちょっとだけオマケ」をしてくれる特例があります。
その家屋の全体のおおむね90%以上を居住用という場合には、その家屋について支払った地震保険料の全額を居住用資産に係る地震保険料の金額として差し支えない、というもの。ほんの一部分が店舗という人には少し嬉しい措置です。
地震保険料控除を受けるには、確定申告書に地震保険料控除に関する事項を記載し、支払金額や控除を受けられることを証明する書類を添付するか、申告の際に提示します。ただし、年末調整で控除された人は確定申告の必要はありません。

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リベートの収益計上について

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リベートとは、商品を大量に仕入れた際などに、メーカーや卸売業者が小売業者などに支払うものです。その場で減額する「値引き」と違い、一定期間を置いてから支払われることが特徴です。「販売奨励金」などともいわれます。

会計上は、メーカーなどからみると「売上割戻し」、小売業者などからみると「仕入割戻し」として処理することになりますが、このリベートについては税務上よく注意する必要があります。裏金から支払われ所得隠しに使われることがあるという理由もありますが、正しく申告していても、それが全額損金として処理できるか交際費とされるかの判断に迷うケースが多いためです。
リベートを支払った側の処理としては、支払った金銭は原則として全額損金に算入となります。しかし、そのためには、売上高の回収額などに一定の基準が設けていなければなりません。支給基準が曖昧であったり、特定の得意先だけ額が高いなど、要件が一定ではない場合は認められません。
また、会社などではなく、役員や従業員個人に支出している場合や、リベートに金銭以外の物品を支給した場合は、それが一定の基準に則ったものでも、交際費とされることにも注意しましょう。

逆にリベートを受け取った側は、受け取った金銭を雑収入等として事業所得の収入金額に計上することになります。
このリベートを、「隠していてもバレない」と思っている場合は要注意です。
リベートを支払った会社を当局はしっかりと把握しています。支払っている会社と取り引きがあるにも関わらず収入としてリベートが計上されていない場合、税務調査の際に指摘されるので気をつけましょう。

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