satotax: 2010年10月アーカイブ

長引く不況を乗り越えるため、事業規模を縮小するなどして経営の建て直しを図る会社は少なくありません。こうした際に、過剰となった資本への処理策として「減資」を行うケースがあります。
減資とは会社の資本金を減らすことをいいますが、その減資には会社財産を返還せずに帳簿上だけで行う「無償減資」と、会社財産を株主に返還する「有償減資」とがあります。

無償減資のメリットは、欠損金の補てんや、資本金を1億円超から以下にすることで外形標準課税の適用外にできることなどです。
会計上は欠損金を減らしただけ資本金も減るため、貸借対照表がすっきりとした状態になります。ただし、税務上は金銭の交付を伴わない欠損金の減少は資本全体の減少とはならず、資本金を減らした分は資本積立金を増加させなければいけないので注意が必要です。地方税の均等割の課税標準は資本金+資本積立金なので、地方税の税額に変化は出ません。
一方、外形標準課税は資本金のみが算出の対象となるため、資本金の減少により1億円以下になれば外形標準課税から逃れられます。

有償減資のメリットは会社規模を適切なサイズにできる、また将来の配当金を減らせる――などです。
株式の払い戻し額が資本の減少額を超えた場合には減資差損が、逆に払い戻し額が資本の減少額より少ない場合には減資差益が生じます。
この減資差損については税務上、「資本等取引」として扱われ、損金には算入されません。さらに、減資差益については、法人税法上で「資本積立金」と見なされ、やはり「資本等取引」として取り扱われるため、益金にも算入されません。

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所

平成19年に「地震保険料控除」が創設され3年が過ぎました。地震保険料控除は、1年間に支払った地震保険料に応じて最大5万円が所得控除されるものです。
地震による家屋の倒壊はもちろん、地震によって発生した火災で家が焼失してしまった場合など、保険会社は多様なケースをカバーするものを多数登場させ、保険商品としてだいぶ浸透してきたようです。

ところで、自営業の人などは、保険の対象にしている家屋が居住用と事業用両方の役割を果たしているもの、いわゆる「店舗併用住宅」というケースがあります。
地震保険料控除が対象とする家屋は、「自己もしくは自己と生計を一にする配偶者そのほかの親族が所有している家屋」であり、「常時その居住の用に供するもの」です。
つまり、店舗併用住宅の場合、地震保険料控除の対象は居住用の部分に対して支払った金額のみになります。具体的には、「家屋の総床面積÷居住用部分の床面積」の割合を求めて按分計算することになります。

しかし、ほとんどが居住用という場合には、「ちょっとだけオマケ」をしてくれる特例があります。
その家屋の全体のおおむね90%以上を居住用という場合には、その家屋について支払った地震保険料の全額を居住用資産に係る地震保険料の金額として差し支えない、というもの。ほんの一部分が店舗という人には少し嬉しい措置です。
地震保険料控除を受けるには、確定申告書に地震保険料控除に関する事項を記載し、支払金額や控除を受けられることを証明する書類を添付するか、申告の際に提示します。ただし、年末調整で控除された人は確定申告の必要はありません。

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