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大会社の完全支配子会社の注意点

2010年8月18日(水)10:01

資本金1億円以下の会社に認められている法人税法の優遇措置のうち、以下の特例が、資本金5億円以上の法人の完全支配関係のグループ法人には認められなくなりました。

①中小企業の軽減税率
所得800万円までは基本法人税率30%が18%に軽減されています。

②特定同族会社の留保金課税の不適用
特定同族会社(1株主グループが50%以上株を所有している同族会社)には、会社内部に留保した利益に対して特別な税金(留保金課税)が課せられていますが、資本金1億円以下の特定同族会社には適用がありません。

③貸倒引当金の法定繰入率による繰入
製造業は8/1000とか、小売・卸売りは10/1000とかの簡便な法定繰入率を使えます。

④交際費等の損金不算入制度における定額控除
年間600万円までは、交際費等のうち90%を経費として認められています。

⑤欠損金の繰り戻しによる還付制度
前期黒字で今期赤字の場合は、前期の税金の還付が受けられます。

要は、資本金1億円以下の法人でも、資本金5億円以上の法人の完全支配関係にある法人は、税務的には資本金1億円超の法人と同じとみなして課税することとなりました。

この改正は平成22年4月1日以後開始する事業年度からの適用となります。

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