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生命保険は節税にならない?

2013年6月20日(木)16:24

保険会社の資料によれば、【実質返戻率】【参考返戻率】といった名称にて、保険に加入すれば掛け金の一部が損金になり、その分税金が安くなるので【掛け金よりも返戻金は少なくなる】ものの、現金で取っておくよりもお得といったセールスポイントの商品が多くあります。

その返戻率は105%や110%など非常に魅力的に見えるのですが、気をつけていただきたい点は、100%を超える返戻率については、【解約返戻金は役員の退職金と相殺する】前提の上で計算されているということです。その前提を満たせなければ、何もしないで現金でとっておいたほうが得です。

当たり前の話ですが、掛けたときに損金になるということは、解約したときは益金になるわけで、そのときにまとめて課税されるわけです。

その解約時の税金は【役員退職慰労金で相殺する】という前提を満たせるのであれば保険に加入しないよりも加入したほうが得というケースも生じるかもしれません。

しかし、返戻率が最も高くなるときに確実に退職するのでしょうか?

中小企業において、それを実現することは難しいように思います。

また、生命保険を掛けている間は、その分だけ自由に使える手元資金が少なくなります。保険を掛ける時点においては業績は好調であったとしても、そこから業績が悪化して資金繰りに行き詰まり、返戻率が極めて悪いときに解約することになったら大損になることもリスクとして考慮に入れる必要があります。

さらに、生命保険については税務上の取り扱いが頻繁に改正される点もリスクです。行き過ぎた節税?商品については、過去において度々改正により潰されてきました。

もちろん、保険の加入期間中には死亡保障などがあると思いますので、役員の死亡によるリスクに備えるために掛ける、つまり節税とは別次元の保険としての本来の役割に期待するのであれば、加入を検討する意味は大きくなります。

保険に加入するにあたっては、保険会社の資料だけではなく信頼できる税理士にきちんとアドバイスを貰った上で検討したほうが良いのではないでしょうか。

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