2011年1月アーカイブ

旅行や出張先、仕事帰りなどにマッサージを受ける方もいらっしゃいます。このようなマッサージ代は医療費控除の対象となるのでしょうか。

マッサージやハリなどの料金を医療費控除できるかについては、要件がふたつあります。

1.マッサージ等を受けなければ治らない病的な症状になっており、そのための治療であること。
→疲れているときにマッサージ等を受けると体調が良くなる。運動のしすぎで筋肉痛なのでマッサージを受けたなどは、通常の健康維持のための支出と考えられ、医療費控除は認められません。

2.法律に定められた専門家への支払いであること。
→「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律に定める施術者及びこれに準ずる者」に支払うものに限られます。マッサージに関しては無資格による営業も多いため、法律に定められた専門家であるかどうかをきちんと確認する必要があります。

最近は駅ビルなどにマッサージ屋が多数見受けられ、気軽にマッサージを受けることができますが、マッサージ等で医療費控除を受けるためには、厳密にこれらの要件を満たす必要がありますので注意が必要です。

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所

確定申告ももう間近。医療費を多く支払った人は、医療費控除の対象となる医療費を早めに整理をしておきたいところです。ここでひとつ注意しなければならないのが、年末の時点で「未払い」になっている医療費の取り扱いです。

医療費控除の対象となる医療費の金額は、「その年中に支払った金額」に限られています。そのため、未払いのまま年を越せば、その年の医療費控除の対象にはなりません。ですが、医療費が高額だった場合などに支払いを借入金で行い、その借入金を翌年に返済したようなケースでは、支払った金額をその年の医療費としてカウントしてよいのという点で質問をいただきます。
これについて当局は、「医療費は支払ってさえいれば控除の対象となり、未払い扱いとはならない」としています。つまり、借入金で支払った医療費も、その年分の医療費として処理することが適当なのです。

同様に、クレジットカードを使って医療費の支払いをするケースが最近では多くなってきていますが、これも医療費控除の対象となります。この場合、医療費の支払日が「カードを使って治療費を支払った日」となるのか、「カード会社による引き落としがあった日」となるのかで判断に迷うところですが、「治療費を支払った日」とするのが適当です。そのため、例えば今年の年末にカード払いした治療費の口座引き落としが年明けにあった場合でも今年中の医療費に含めることができます。
なお、医療費をカード払いした場合、患者の手元に医療費の領収書がないことも考えられます。このような場合には、クレジットカード契約書の写し、信販会社の領収書などを申告書に添付し、治療費の支払先や支払金額を証明することが必要となります。

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所

◆突然やってきたら、まず疑え
事前通告なしに突然「税務調査です」とやってきたら、決してその言い草を信じてはいけません。まず、詐欺を疑うべきです。
国税庁のホームページには「税務職員を装い、勤務先、取引銀行等を問い合わせる事例、従業員等の個人情報等を問い合わせる事例、現金を持ち去るなどの事件にご注意下さい」とありますので、税務調査詐欺は確実に起きているようです。
詐欺集団は、次々と新しいの手法でやってきます。人の盲点を突き、権威に弱い性向に付け込んできます。

◆利用されやすい調査手法
突然の税務調査は詐欺犯には利用しやすい場面設定ですが、原因を作っているのはそういうことをする税務署です。
税務署側の理屈は、質問検査権は適正公平な課税を実現するために行使するものであり、この目的に照らして、税務官庁が最も効果的と判断される時期に行使してよいことになっており、また、調査対象も申告期限後のものに限られない、というものです。
しかし、法律にそう書いてあるわけではありません。特に制限されていないから、税務署の判断に無制限にまかされていると解釈しているにすぎません。

◆被害を受けないために
捜査令状があると言っても信じる必要はありませんが、その場合は強制捜査なので捜査は強権発動として行使されるからしょうがありません。
捜査令状がないときは、信用できないという理由で、まず調査を拒否すべきです。詐欺犯なら身分証明書や名刺ぐらいの信用させる小品は用意しているものです。
資料調査課などの調査の場合はマル査の強制捜査のようにやってきて、容易には引き下がりません。そのときはまず、近くの喫茶店ででも待機していてもらい、その間に税務署に本人一人一人の在籍とその時の出先を確認し、信用できるかどうか判断するとともに、税理士の立ち会いを依頼する、ということにすべきです。
調査は納税者の自主的協力を前提に行われるべきものですから、営業妨害になることまで甘受する義務はありません。また、本当の詐欺の場合、税務署は詐欺被害の補償などしてくれません。

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所

資産家には年の瀬、「財産債務明細書」が送られてきます。年間所得が2千万円超と見込まれる富裕層に対し税務署が毎年発送する書類です。
これを受取った人は、12月31日時点の所有財産や借金について、その種類や金額を記入し確定申告書と一緒に提出しなければなりません。

この財産債務明細書に記入する内容は、12月31日現在で所有している土地建物、山林、現金、預貯金、有価証券、貸付金、受取手形、未収入金、1点10万円以上の書画・骨董・美術工芸品、貴金属類、自動車や家具などの一組の価額が10万円以上の家庭用動産といった財産、そして、借入金や支払手形、未払いの税金などの債務です。
何も悪いことをしていなくてもこれだけの「個人情報」を記入して税務署に提出しなければならないため、納税者にとっては面白くない話かもしれません。提出された財産債務明細書は、確定申告書に記載された申告所得とのつじつまが検討されるなど調査対象の選定シーンで有効に活用されます。昨年まで所有していた土地や有価証券などの高価な資産が今年の明細書に載ってこなければ、現金化された可能性も含めてチェックが開始されることになるわけです。

ちなみに、この明細書が届いても、所得税の確定申告書を作成した結果、年間所得が2千万円以下なら提出する必要はありません。逆に、明細書が届いていなくても年間所得が2千万円超なら税務署に明細書を取りに行って提出する必要が出てきます。
財産債務明細書は、所得税法232条で提出が義務付けられてはいますが、仮に提出しなかったとしてもペナルティがあるわけではありません。しかし、提出しないと税務署から提出すべき旨の問合せがあるほか、頑なに提出を拒むと税務調査の可能性が高まります。

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所