satotax: 2011年2月アーカイブ

病院に通うための電車代やバス代が医療費控除の対象になるということは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

さて、今回はタクシー代が医療費控除の対象となる医療費に含まれるのか否かについて解説します。

まず、通院費として医療費控除の対象となるのは、「対価のうち通常必要であると認められるもの」に限ります。交通費であれば何でも控除できるわけではありません。

実務上、電車代やバス代は「通常必要なもの」として認められていますが、タクシー代については、課税サイドとしては「通常必要なもの」として捉えていません。

しかし、タクシー代が全て医療費控除の対象として認められないというわけではなく、タクシーを利用しなければ通院することができないやむを得ない具体的な事情(歩行困難である、臨月である、ギックリ腰で動けない、遠方な上に公共交通機関がない、など)があれば医療費控除の対象として認められます。

従って、腰痛でしんどいので大事をとってタクシーを利用した、心臓が弱いので大事をとってタクシーを利用した、というようなケースでは医療費控除の対象として認められるのは難しいと思われます。

参考:国税庁該当ページ

板橋区の税理士 佐藤税務会計事務所

近年、短期入院精密身体検査、いわゆる「人間ドック」は大分日本人の生活に定着してきています。この人間ドックは、よく会社などで行われる定期健康診断に比べて検査項目が多く、詳細に身体の健康状況を把握できるため、いち早く病気の芽を摘むことができます。可能ならば毎年でも受診したいところですが、一般的な日帰りの人間ドック検診にかかる費用は、安いものでも3万円程度。高いものだと7~8万円かかるケースもあり、サラリーマンがおいそれと受診出来るようなものではありません。

そこで、社員に対する福利厚生の一環として、一定年齢以上の役員および従業員を対象とした人間ドック検診を社内規定に盛り込んでいる会社もあります。この人間ドック費用を会社が負担した場合、その経済的利益に対して所得税は課税されるのでしょうか。
会社が負担する人間ドックのための費用は、原則として給与扱いとなります。ただし、①全従業員または一定年齢以上の従業員がすべて対象であること②検診内容が一般的なもので、費用が著しく高額でないこと――などの条件を満たしていれば、給与課税しなくても差し支えないとの取り扱いになっています。

ところで、業務上やむを得ず指定日に受診できなかった社員に対し、後日、人間ドック費用相当の現金を支給してしまった場合、支給した現金が著しく高額でなく、支給を受けた社員がきちんと人間ドックを受診したのであれば給与課税の必要はないと考えてしまいがちですが、これは誤りで、金銭での支給である以上は給与扱いとなり、所得税の源泉徴収が必要となります。あくまでも会社が負担することが肝要です。

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長引く景気の停滞で零細企業の多くは苦しい状況が続いています。資金繰りに苦しむ会社の中には、やむを得ず役員や従業員に支払う月々の給料を「一部未払い」とするケースも稀ではありません。
給与の一部を未払いとした場合、会社としては源泉徴収をどうしたものか気になるところです。「とりあえず確定している支給金額について源泉徴収する必要があるのでは」「全額支払った段階で源泉徴収するのだろう」などと考えてしまう向きもあるようですが、これらはいずれも間違いです。

給与の源泉徴収は、原則として「実際に支払った金額」から行うこととされているため、給料日に支払われない金額については、源泉徴収は行いません。後日、実際に支払う段階で源泉徴収することになります。
ただし、役員賞与については、支払いが確定した日から1年を経過した日までにその支払いがされない場合、その1年を経過した日に支払いがあったものとみなして源泉徴収を行うことになるので注意が必要です。

気になるのは、こうしたケースにおける源泉徴収の方法ですが、給与等の一部を支払い、残額が未払いとなる場合には、支払うべき給与等の金額に対する所得税のうち、実際に支払う給与等の金額に対応する部分の所得税を源泉徴収する必要があります。
具体的には、まずその月に支払うべき給与等の金額を「給与所得の源泉徴収税額表」に当てはめて所得税の額を計算し、次に、求めた所得税の額に、支払うべき給与等の金額を分母とし、実際に支払った給与等の金額を分子とした割合を掛けます。
こうして算出した所得税の額が、実際に支払った給与等から源泉徴収する所得税額となります。

参考:国税庁該当ページ

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確定申告も最盛期が迫り、医療費の領収書をかき集めている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

家族全員分の1年分の領収書ともなると、かなりの量になることも多く、日ごろきちんと整理していないと大変な作業です。

そんな折、どうしても一部の領収書が見つからないといったケースもあるでしょう。

さて、領収書を紛失してしまった場合には、医療費控除を受けることができないのでしょうか。

まずは、領収書の再発行は無理にせよ、支払証明書のようなものの発行ができないかを、病院に問い合わせることが先決です。

それがどうしても不可能な場合にはどうなるのでしょうか。

これについては、「場合によっては医療費控除が可能である」というのが結論です。

■領収書がなくても医療費控除が受けられるためには、
①何月何日に支払ったものか分かること
②支払い先の病院などの住所・名称が分かること
③誰が何の治療のために支払ったものであるか分かること
④支払った金額が正確に分かること

上記の内容を記載したメモ書きに、診察券、薬袋、薬の手帳などを持参して税務署で確認をとってもらえば医療費控除が可能になります。

「治療費で、あそこの病院とここの病院に合計で多分10万円くらい払った」というのでは、全然ダメですのでくれぐれもご注意を。

サラリーマンの方の還付申告の場合には、3月15日を過ぎてから申告してもペナルティーはありませんので、しっかりと資料は揃えたいものです。

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1971年の制度創設後、日本振興銀行の破綻を受けて、同行の金融整理管財人を務める預金保険機構は、初めてとなるペイオフを実施しました。
ペイオフにより保護されますのは、当座預金などの決済用預金の場合は全額ですが、普通預金や定期預金などの場合は、元本1,000万円とその利息までとなっており、これを超える部分の預金は保護の対象外となります。

破綻した金融機関の財産状況に応じて弁済される規定にはなっているものの、日本振興銀行が約1,800億円超の債務超過に陥っていることを考えますと、預金などの一般債権は大幅にカットされるとみられ、1千万円超の大部分は戻ってこないとみられております。
ここで実務上、問題となりますのは、こうしたペイオフで保護されずに被害をこうむった部分に係る損失は、税務上、何か救済措置があるのかという点です。
結論を先に申し上げますと、法人の場合は損金になりますが、個人の場合は控除されませんので、くれぐれもご注意ください。

雑損控除の適用が考えられるのではと思いますが、雑損控除の対象になる資産の要件は、損害を受けた資産が、次のいずれにも当てはまることが必要です。
(1)資産の所有者が次のいずれかであること
イ 納税者
ロ 納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額等が38万円以下の者
(2)生活に通常必要な住宅、家具、衣類などの資産であること(事業用の資産や別荘、書画、骨とう、貴金属等で1個又は1組の価額が30万円を超えるものなどは当てはまりません。)

そして、損失の原因として、次のいずれかに限られます。
(1)震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
(2)火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
(3)害虫などの生物による異常な災害
(4)盗難
(5)横領
なお、詐欺や恐喝の場合には、雑損控除は受けられません。
したがって、ペイオフによる損失は、上記(1)から(5)の損失の原因のいずれにも該当しませんので、雑損控除の適用が受けられません。
こうした背景には、預金した責任は、預金者にあるとした自己責任の考え方があるようです。

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中小企業には、事業の再生及び活性化を支援する目的で、中小企業投資促進税制と中小企業等基盤強化税制という2つの制度があります。
この2つの制度では、一定要件を満たす設備投資を実施した場合、通常の減価償却と合わせて「30%の特別償却」又は納付すべき法人税額が減額される「7%の税額控除」の適用を受けることができます。事業者は、いずれか一方のみしか選択できません。選択は、事業者の自由です。
それでは、この両者の適用内容及びその効果がどのように違うのか、また、選択する際の判断は何なのか等、その諸条件について検討してみます。

◆特別償却と税額控除
(1)特別償却
特別償却は、設備の取得した年度に、取得価額の30%の償却を認めるというものです。普通償却であれば、取得した年度の償却は月割が原則ですが、この特別償却は、期末に取得しても30%の償却ができます。
そのため、取得した事業年度の減価償却費は、通常の事業年度よりも多く計上(損金算入)でき、その期に納付すべき法人税額が少なくなります。
(2)税額控除
税額控除は、原則、取得した事業年度に、設備の取得価額の7%をその事業年度の法人税額から控除することを認めるというものです。但し、控除額には限度があり、その期の法人税額の20%が限度です。

◆いずれを選択するかの判断は?
特別償却といっても、設備の耐用年数を通じた全体の減価償却費の大きさには何ら変わりありません。従って、2年目以後の減価償却費を1年目に先取りしているだけなので、特別償却すると2年目以後の償却費は減ってしまいます。つまり、課税が繰り延べられているにすぎません。
一方、税額控除は、算出税額から投資額の一定割合を控除するだけなので、減価償却費に影響はなく、純粋に減税効果が得られます。
いずれを選択するかの判断ですが、安定的に黒字決算が継続できると予期されるのであれば税額控除が有利といえます。
しかし、当期に利益がでているが、来期以降の業績が見えない場合や赤字決算が予想されるような場合、利益があるうちに特別償却を選択し税額を減らすという考え方もあります。

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会社を設立する際には、定款を作成しますが、この定款には必ず会社の「事業目的」を記載しなければなりません。これを絶対的記載事項といいます。

会社はこの「事業目的」の範囲内でしか業を営むことができず、後で事業目的を追加する場合には、登記費用がかかります。

そこで、会社を設立する際には、その「会社が行う事業」及び「行うかもしれない事業」を網羅的に記載したほうが、後々の登記費用の節約になるわけです。

しかし、あれもやるかもしれない、これもやるかもしれないといってあまりにも事業目的を大量に記載してしまうことはおすすめしません。

事業目的は会社の登記簿謄本に記載されます。登記簿謄本は金融機関から融資を受ける際には必ず提出を要求されますし、新規の取引先からも登記簿を求められることは多いでしょう。ましてや、登記簿は誰でも閲覧することができるものです。

大量の事業目的の羅列は、「この会社は何をやっているのかさっぱり分からない。」という不安感、不信感を登記簿を見た人に与えかねません。

何をやりたいのかも分からずに会社を設立する人はいません。会社の設立当初に主として行う事業内容は、事業目的の具体的な記載のしかたは別として、社長の心の中では明確なはずです。

設立当初の事業目的は、はっきりと分かっているものだけを記載して、その後に事業が軌道に乗って、事業を拡大していく過程でその都度事業目的を追加していったほうがスッキリしてよいのではないでしょうか。

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肩こりや腰痛、なんとなく体調がだるい、健康維持のためなどの理由でサプリメント等を購入し、使用している方も多いと思われます。

さて、これらの購入費用が医療費控除の対象となるか、ですが、

結論から言うと医療費控除の対象として認められるのは難しいでしょう。

医療費控除の要件とされるには、「治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価」であることが求められています。

まず、購入したものが「医薬品」であることが条件です。この時点で大半はアウトです。次に「治療又は療養に必要なものである」ことの証明が必要になりますが、

世間では効くと言われている。個人的に効くような気がしている。この程度では「治療又は療養に必要なものである」ことの証明にはならないと考えられます。

逆に、かかりつけの医師により治療上必要なものとして処方されたものであれば問題なく医療費控除の対象になります。

医療費控除の本来の趣旨は、病気等の治療のためにやむを得ない家計の支出があった場合に、税務上一定の救済を行うものです。

どこかにボーダーラインを引かなければ際限がなくなります。医師の指導に基づくものであるかどうかを、判断の目安としてください。

参考:国税庁該当ページ

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本業のかたわら、所有する土地や建物などの不動産貸し付けを行っているという会社の中には、不動産業の占めるウェイトの方が本職よりも大きいというところもあるでしょうか。
こうした不動産の貸し付けですが、消費税の取り扱いにはよくよく注意を払わなければなりません。貸し付けている不動産の種類やその期間によって、扱いが異なるためです。

まず、建物を含まない土地のみの譲渡や貸し付けの場合。これは原則として消費税の課税の対象ではありません。例外が、貸付期間が1ヶ月に満たない、ごく一時的な土地の貸し付け。この場合は土地の貸し付けでも消費税の課税対象となります。
次に、建物や駐車場といった「上物」を含む貸し付けの場合。駐車場の場合は、いわゆる「青空駐車場」かどうかで扱いが異なります。
地面の整備やフェンス、区画などがない青空駐車場は、「土地の貸し付け」になるため、駐車場として貸していてもその賃料収入は非課税です。

一方、駐車している車両の管理を行っている場合、駐車場としての地面の整備またはフェンス、区画、建物の設置などをして駐車場として利用させる場合には、 消費税の課税の対象となります。これは、野球場、プール、テニスコートといった施設を貸し付けている場合も同様で、課税の対象です。
建物(住宅除く)などの施設の貸し付けをする場合に、その使用料を建物部分と敷地部分に区分しているときでも、その総額が建物の使用料として消費税の課税の対象となります。
最後に住宅用建物の貸し付けは、貸付期間が1ヶ月に満たない場合などを除き消費税の課税の対象とはなりません。

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