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Q.弊社では金融機関からの融資を受けるために、数年間減価償却費を計上せずに黒字決算を行ってきました。しかし、今期は繰越欠損金も全て消化してしまったため、1年分の減価償却費を計上しても税金が発生してしまいます。そこで、減価償却を行わなかった過去の分も今期まとめて計上できますか?

A.減価償却費は、会社が決算において減価償却費を計上した場合に限り、税務上の限度額までが損金として認められるものです。これを損金経理要件といいます。税務上の限度額は、過去に計上しなかった分までは考慮してくれませんので、今期の1年分しか認められません。
なお、所得税法においては減価償却費は強制的に計上しなければならないため、計上しないという方法は採れません。

一括償却資産を上手に使う

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取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産の経理処理はどのように行っていますか?

おそらく、多くの中小企業者は、中小企業者等の少額減価償却資産の損金算入の特例を利用して即時償却(取得した年において全額損金計上)しているのではないでしょうか。

しかし、ここで気をつけなければならないことがあります。例え法人税法上は全額損金として処理したものであっても、少額減価償却資産の損金算入の特例を利用して即時償却したものは【地方税である固定資産税(俗に言う償却資産税)の課税の対象になる】ということです。

これに対し、20万円未満の減価償却資産について、3年間で均等償却を行う一括償却の方法を選択した場合には、償却資産税の課税の対象になりません。

取得した年度に全額損金計上できるが、償却資産税の対象となる少額減価償却資産の特例を使用するのか、3年間かけて損金に計上するが、償却資産税の対象にならない一括償却資産として処理するのか、きちんと損得を見極めた上で経理処理を行いたいところです。

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生命保険は節税にならない?

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保険会社の資料によれば、【実質返戻率】【参考返戻率】といった名称にて、保険に加入すれば掛け金の一部が損金になり、その分税金が安くなるので【掛け金よりも返戻金は少なくなる】ものの、現金で取っておくよりもお得といったセールスポイントの商品が多くあります。

その返戻率は105%や110%など非常に魅力的に見えるのですが、気をつけていただきたい点は、100%を超える返戻率については、【解約返戻金は役員の退職金と相殺する】前提の上で計算されているということです。その前提を満たせなければ、何もしないで現金でとっておいたほうが得です。

当たり前の話ですが、掛けたときに損金になるということは、解約したときは益金になるわけで、そのときにまとめて課税されるわけです。

その解約時の税金は【役員退職慰労金で相殺する】という前提を満たせるのであれば保険に加入しないよりも加入したほうが得というケースも生じるかもしれません。

しかし、返戻率が最も高くなるときに確実に退職するのでしょうか?

中小企業において、それを実現することは難しいように思います。

また、生命保険を掛けている間は、その分だけ自由に使える手元資金が少なくなります。保険を掛ける時点においては業績は好調であったとしても、そこから業績が悪化して資金繰りに行き詰まり、返戻率が極めて悪いときに解約することになったら大損になることもリスクとして考慮に入れる必要があります。

さらに、生命保険については税務上の取り扱いが頻繁に改正される点もリスクです。行き過ぎた節税?商品については、過去において度々改正により潰されてきました。

もちろん、保険の加入期間中には死亡保障などがあると思いますので、役員の死亡によるリスクに備えるために掛ける、つまり節税とは別次元の保険としての本来の役割に期待するのであれば、加入を検討する意味は大きくなります。

保険に加入するにあたっては、保険会社の資料だけではなく信頼できる税理士にきちんとアドバイスを貰った上で検討したほうが良いのではないでしょうか。

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子会社の再建支援と税務

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経営危機にある子会社を救うために、損失補填や債権放棄、無利息貸し付けなどを行うケースがあります。通常、子会社に対する経済的利益の供与は寄付金扱いとなります。一般の寄付金には損金算入に限度が設けられていますが、その経済的利益の供与について「経済的合理性」が認められる場合には、寄付金には該当しないものとして損金算入が認められます。子会社の債権を放棄した場合なども例外ではありません。

ここでいう「経済的合理性」とは、「再建支援をしなければ今後より大きな損失を蒙ることが明らかな場合」や、「子会社等の倒産を回避するためにやむを得ず行うもので合理的な再建計画に基づく場合」などです。その再建支援に相当な理由があると認められる場合がこれに当たります。
しかし、経済的合理性が認められても、そもそも子会社が「経営危機にある」と認められなければ、やはり寄付金課税の対象となってしまいます。「経営危機にある」場合とは、一般的には、債務超過の状態にあることなどから資金繰りが逼迫しているような場合などを指しますが、債務超過状態にあっても自力再建が可能な場合には経済的合理性はないと判断されてしまうので要注意です。

ただし、債務超過の状態にない子会社に対して債権放棄などをした場合でも、営業状態や債権放棄に至った事情からみて経済的合理性があると認められる場合もあります。例えば、営業に必要な登録等の条件として、一定の財産的基礎を満たすこととされている業種の場合、赤字のままでは登録等が取り消され、営業が継続できず倒産に至ることになりかねません。これを回避するために債権放棄して財務体質を改善した場合などは、経済的合理性があると認められます。また、事業譲渡による子会社の整理に際して、譲受者側から赤字の圧縮を強く求められている場合などもこれに当たります。

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紹介料(謝礼金)の税務

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多くの企業にとって、顧客の新規開拓は経営の重要な課題のひとつです。新規の顧客を紹介してくれた人に、謝礼を支払うシステムを導入している会社も多いことでしょう。

このような謝礼金の税務上の取扱いには十分な注意が必要です。「謝礼金」というと、つい「交際費」になると思ってしまいがちですが、必ずしもそうとは限りません。
例えば、情報提供サービス業者から顧客を紹介されたケース。この場合、そもそも顧客情報を提供することを事業としている会社に対する金銭の支払いということで、原則として「役務提供の対価」に該当することになり、交際費扱いにはなりません。また、こうした業者以外の会社や個人から顧客を紹介された場合の謝礼金はすべて交際費に該当するのかというと、決してそうとも限らないのです。一定の要件をクリアすれば、「情報提供料」などとして損金算入が可能になります。

ここでいう一定の要件とは、①謝礼金の支払いが契約に基づくものであること②提供を受ける役務の内容が契約書などで明示されていること③謝礼金の額が提供を受けた役務の内容に照らして適切と認められるもの――などです。これらの条件をクリアしていれば、交際費課税を回避することができます。
会社としては、損金算入に限度額が設けられている交際費ではなく、なんとか全額損金算入が可能な「情報提供料」などで処理したいと考えるでしょう。モノによっては相当な金額になるケースも少なくないだけに、損金算入が可能な「取引」のかたちなのか、事前にチェックしておきたいところです。

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交通反則金の税務

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会社の役員や従業員が駐車違反等をした場合に支払う反則金を会社が負担した場合には、その駐車違反が「業務中」のものか「業務以外」のものであるかで取り扱いが変わります。

◆業務中の場合
法人税法上、法人が業務の遂行に関連した行為に対して課された罰金等は損金に計上できないこととされているので、業務中の交通違反により反則金を支払った場合には、損金不算入として取り扱われます。
ただし、駐車違反によってレッカー移動された場合のレッカー代や保管料などは、罰金等には該当しないため、損金に参入することが可能です。

◆業務以外の場合
社用車をプライベートで利用していた場合など、業務と関係ない状況での交通違反の反則金を会社が負担した場合には、違反した個人への給与として取り扱われ、源泉所得税の対象となります。給与として取り扱われた場合、従業員に対するものであれば損金算入となりますが、役員の場合には損金不算入となります。
また、レッカー代や保管料を会社が負担した場合にも同様に給与として取り扱われます。

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その業界のプロの経営や営業、仕入れ、教育などさまざまなノウハウをおカネで買えるという手軽さが魅力で人気のフランチャイズ経営。業態の拡大や、初期投資節減のため、コンビニエンスストアや飲食店などの分野で、フランチャイズに加盟する企業は多いです。

こうしたチェーン店に加盟する際には、数百万円の加盟一時金をフランチャイザー(本部)に支払い、数年間契約するというのが一般的ですが、ここで気になるのが税務上の取扱いです。事業者としてはこの加盟一時金を一時の損金に算入できるかどうかが気になるところではないでしょうか。
一般的な加盟一時金は、経営に関する指導など種々のサービスを受けるために支出する権利金などと考えられています。このため、その契約期間が1年以上であれば、税務上は繰延資産として処理することになります。

しかし、繰延資産とひと口に言ってもその範囲は広いものです。例えば、開業費、新製品や技術などを開発するための試験研究費、新技術の採用や市場開拓などを目的とした開発費、建物を賃借するための権利金、商店街の共同アーケードの負担金、広告宣伝用の看板を贈与したときの費用など。これらの費用のうち、その支出の効果が1年以上に及ぶものについては、税務上では繰延資産として取り扱います。

法人と個人事業者とでは償却方法が異なりますが、いずれにしても数年かけて償却する資産となるので、支出した事業年度における一時の損金とすることはできません。

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見本品の提供と税務

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社運を懸けて開発した新商品は、商品自体の性能や出来栄えに相当な自信があるものですが、それだけで勝負するのではなく、その売り方や見せ方にも工夫を凝らすケースが少なくありません。キャンペーンをはったりパッケージに凝ったりと工夫の仕方はさまざまですが、ごく一般的な方法として見本品の配布が挙げられます。

見本品といっても、製作過程の未完成段階の見本ではなく、広告宣伝や販売促進の目的で得意先や一般消費者などに配布する見本品のこと。「こんな新商品が出ました。実際に使ってみて効果(性能)を実感していただき、気に入ればご愛顧ください」というわけです。
新商品を店頭販売する前段階で得意先や一般消費者などに見本品や試用品を贈呈する場合、これにかかった費用の税務上の取り扱いが気になりますが、一般的に必要と認められる範囲内であれば広告宣伝費扱い。交際費に含めなくても差し支えありません。

ここで気を付けておきたいのが、「一般的に必要と認められる範囲内」の範囲についてです。得意先や一般消費者へ配布する見本品が「広告宣伝費」として認められるためには、その見本品があくまでサンプル的なものでなくてはなりません。
高額な商品の現物配布や、特定の者への配布などは、広告宣伝というよりはむしろ贈答目的の行為と判断されても仕方がありません。会社の内部の位置付けでは「販売促進目的」とされているものでも、税務署の判断で「交際費扱い」になってしまうこともあるので、得意先等への見本品の配布に際しては、価格と配布先に十分に注意を払いたいものです。

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会社経営に法的トラブルは付きものです。訴訟社会に突入した昨今ではトラブルの対処の仕方一つで命取りにもなりかねないため、中小企業の間でも弁護士との顧問契約を検討する動きが目立ってきました。また、特許権などの重要性が広く認知され、これによるビジネス展開も増える中で、こうした知的財産権などの侵害に対する一種の“防衛費用”として弁護士とのパートナー契約を検討するケースも多いようです。

ところで、弁護士に対して支払った費用については、その具体的な内容によって税務上の取り扱いが微妙に異なるので注意が必要です。
例えば、月々の顧問料については、期間の経過に応じて損金に算入します。顧問料は特定のサービスを受けるために支払った対価なので、1年分まとめて支払っても短期前払費用の特例を適用することはできません。
また、訴訟の着手金となると取り扱いが違ってきます。例えば特許権侵害による損害賠償請求をするために契約した弁護士に対する訴訟の着手金については、支出日の属する事業年度で損金に算入します。着手金は訴訟の勝ち負けにかかわらず支払われるものであり、一種の「防衛費用」という性格も持ち合わせているためです。

そして、訴訟に勝った場合に支払う成功報酬金については①債務が成立している、②給付すべき原因となる事実が発生している、③金額を具体的に算定できる――という3つの要件を満たす日の属する事業年度の損金の額に算定することになります。なお、成功報酬に限らず、一定の事実が支払要件となるものはすべてこの要件を満たす日の属する事業年度での損金となるので覚えておきたいものです。

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ペイオフと貸倒引当金

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企業活動を行う上で発生する、貸付金や売掛金といった債権は、相手方の破綻などに伴い回収に支障を来す危険性があります。そのため、あらかじめ「貸倒引当金」として損金を計上することができます。
一方、金融機関に預け入れられた預金は、返還請求権が認められた寄託債権に該当し、貸倒引当金を計上したり、預金の元本に対して貸倒損失を計上することは想定されていません(法人税基本通達11-2-18)。

ところで、平成17年のペイオフ解禁によって、金融機関が破綻した場合、決済用預金以外の預金は元本のうち1千万円以下の金額のみを保護の範囲とするよう改正が行われました。これにより、1千万円を超える預金は金融機関の財産の状況に応じて弁済が行われるとともに、その一部については切り捨てられる可能性が出てきました。つまり、1千万円を超える部分については「貸し倒れる」可能性が生じたわけですが、この場合の貸倒引当金の扱いについて、特段の見解は示されていませんでした。

しかし、このほど公開された文書回答事例により、金融機関が破綻し民事再生法において再生手続開始の申し立てが行われた場合は、保護対象となっていない部分の50%に相当する金額に達するまでの金額を、貸倒引当金として再生手続き開始の申し立てがあった日の属する事業年度の損金の額に算入することができると整理されました。
民事再生法における再生手続開始の申し立てが行われた場合には、個別評価金銭債権はその50%に相当する金額を必要経費に算入することができるとされており(法人税法施行令96条1項3号ロ)、これに準じるのが相当であるとされたためです。

参考:金融機関が破綻した場合における預金保険制度による保護の対象外の預金に係る所得税及び法人税の取扱いについて

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近年、短期入院精密身体検査、いわゆる「人間ドック」は大分日本人の生活に定着してきています。この人間ドックは、よく会社などで行われる定期健康診断に比べて検査項目が多く、詳細に身体の健康状況を把握できるため、いち早く病気の芽を摘むことができます。可能ならば毎年でも受診したいところですが、一般的な日帰りの人間ドック検診にかかる費用は、安いものでも3万円程度。高いものだと7~8万円かかるケースもあり、サラリーマンがおいそれと受診出来るようなものではありません。

そこで、社員に対する福利厚生の一環として、一定年齢以上の役員および従業員を対象とした人間ドック検診を社内規定に盛り込んでいる会社もあります。この人間ドック費用を会社が負担した場合、その経済的利益に対して所得税は課税されるのでしょうか。
会社が負担する人間ドックのための費用は、原則として給与扱いとなります。ただし、①全従業員または一定年齢以上の従業員がすべて対象であること②検診内容が一般的なもので、費用が著しく高額でないこと――などの条件を満たしていれば、給与課税しなくても差し支えないとの取り扱いになっています。

ところで、業務上やむを得ず指定日に受診できなかった社員に対し、後日、人間ドック費用相当の現金を支給してしまった場合、支給した現金が著しく高額でなく、支給を受けた社員がきちんと人間ドックを受診したのであれば給与課税の必要はないと考えてしまいがちですが、これは誤りで、金銭での支給である以上は給与扱いとなり、所得税の源泉徴収が必要となります。あくまでも会社が負担することが肝要です。

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中小企業には、事業の再生及び活性化を支援する目的で、中小企業投資促進税制と中小企業等基盤強化税制という2つの制度があります。
この2つの制度では、一定要件を満たす設備投資を実施した場合、通常の減価償却と合わせて「30%の特別償却」又は納付すべき法人税額が減額される「7%の税額控除」の適用を受けることができます。事業者は、いずれか一方のみしか選択できません。選択は、事業者の自由です。
それでは、この両者の適用内容及びその効果がどのように違うのか、また、選択する際の判断は何なのか等、その諸条件について検討してみます。

◆特別償却と税額控除
(1)特別償却
特別償却は、設備の取得した年度に、取得価額の30%の償却を認めるというものです。普通償却であれば、取得した年度の償却は月割が原則ですが、この特別償却は、期末に取得しても30%の償却ができます。
そのため、取得した事業年度の減価償却費は、通常の事業年度よりも多く計上(損金算入)でき、その期に納付すべき法人税額が少なくなります。
(2)税額控除
税額控除は、原則、取得した事業年度に、設備の取得価額の7%をその事業年度の法人税額から控除することを認めるというものです。但し、控除額には限度があり、その期の法人税額の20%が限度です。

◆いずれを選択するかの判断は?
特別償却といっても、設備の耐用年数を通じた全体の減価償却費の大きさには何ら変わりありません。従って、2年目以後の減価償却費を1年目に先取りしているだけなので、特別償却すると2年目以後の償却費は減ってしまいます。つまり、課税が繰り延べられているにすぎません。
一方、税額控除は、算出税額から投資額の一定割合を控除するだけなので、減価償却費に影響はなく、純粋に減税効果が得られます。
いずれを選択するかの判断ですが、安定的に黒字決算が継続できると予期されるのであれば税額控除が有利といえます。
しかし、当期に利益がでているが、来期以降の業績が見えない場合や赤字決算が予想されるような場合、利益があるうちに特別償却を選択し税額を減らすという考え方もあります。

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青色申告法人である中小企業者が利用できる「取得価額30万円未満の減価償却資産の損金算入の特例」。取得価額が30万円に満たない減価償却資産の取得価額は一括して損金算入できるという、使い勝手の良い特例です。
しかし、30万円を超える備品が必要となることは意外に多く、その場合は通常の減価償却資産としての取り扱いとなります。ところで、そうそう頻繁におきる事例ではありませんが、こうした30万円を超える備品でも、同じフロア内にオフィスを構える2社が共有することで、その購入費用を損金処理できるケースがあります。

資産を2社で共同購入した場合の各社の取得価額は、その資産の持分比率に合わせて購入費用を按分した後の金額です。その金額が1社あたり30万円未満であれば、その購入にかかった費用は2社とも一括して損金に算入できます。つまり、資産を2社で共同購入することにより、同特例の30万円未満という制限を、30万円×2社分の60万円未満まで広げることができるわけです。
ただし、同特例には制限があります。30万円未満の資産の取得価額の合計額が300万円を超えると、300万円未満の部分だけが適用対象となり、超えた部分については通常の減価償却処理をすることになります。また、同特例と租税特別措置法上の特別償却、税額控除などとの重複適用はできないので注意が必要です。

なお、共同購入した企業の事務所が離れている場合や、一方の企業が明らかに使用できない環境にある場合は共同購入と認められないので気を付けたいところ。また、資産を共同購入する際には、共同購入する企業間で契約書や覚書を作成し、両社で保管しておくことが肝要です。こうした書類は、税務調査の際に確認されます。

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社葬でもらった香典の取扱

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会長や社長、その他の役員などに不幸があり、社葬を執り行うこととなった場合、会社の人間は大忙しです。
会場の下見、進行の打ち合わせ、案内状の準備など、葬儀社のスタッフが手伝ってくれるとはいえ、やることは山ほどあります。
てんてこ舞いの中でぜひとも忘れないでおきたいのが、会葬者から受け取る香典の税務上の取り扱いです。

会社が費用を負担して行った社葬で受け取る香典には、「費用を会社が出しているのだから当然、会社の収入だ」という考え方と、「故人の冥福を祈るため持参された香典なのだから、弔慰金として遺族の収入とすべき」というふたつの考え方があります。
どちらの考え方も合理性がありますが、社会通念上からいえば遺族の収入とするのが常識的。――ということから、社葬に寄せられた香典は会社の収入とせず、遺族の収入とすることが認められています。

社葬の費用は、その社葬を行うことが社会上通念上相当で、負担した金額が社葬のために通常要する額と認められれば、その支出をした日の属する事業年度の損金に算入することができます。
社葬を行うことが社会通念上相当かどうかで判定のポイントとなるのは、死亡した役員などの「死亡の事情」や「生前における会社に対する貢献度合い」など。創業者でもなく、会社の経営にほとんどタッチしなかった役員の場合、社葬費用の負担は常識では考えられません。
費用面では、院号を受けるための費用や、密葬・墓石・仏壇・位牌などの費用は「通常要すると認められる金額」ではないでしょう。
また、社葬を行うことを決めた取締役会の議事録も税務調査の際は重要書類となるので、必ず用意しておきましょう。

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有償減資と無償減資

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長引く不況を乗り越えるため、事業規模を縮小するなどして経営の建て直しを図る会社は少なくありません。こうした際に、過剰となった資本への処理策として「減資」を行うケースがあります。
減資とは会社の資本金を減らすことをいいますが、その減資には会社財産を返還せずに帳簿上だけで行う「無償減資」と、会社財産を株主に返還する「有償減資」とがあります。

無償減資のメリットは、欠損金の補てんや、資本金を1億円超から以下にすることで外形標準課税の適用外にできることなどです。
会計上は欠損金を減らしただけ資本金も減るため、貸借対照表がすっきりとした状態になります。ただし、税務上は金銭の交付を伴わない欠損金の減少は資本全体の減少とはならず、資本金を減らした分は資本積立金を増加させなければいけないので注意が必要です。地方税の均等割の課税標準は資本金+資本積立金なので、地方税の税額に変化は出ません。
一方、外形標準課税は資本金のみが算出の対象となるため、資本金の減少により1億円以下になれば外形標準課税から逃れられます。

有償減資のメリットは会社規模を適切なサイズにできる、また将来の配当金を減らせる――などです。
株式の払い戻し額が資本の減少額を超えた場合には減資差損が、逆に払い戻し額が資本の減少額より少ない場合には減資差益が生じます。
この減資差損については税務上、「資本等取引」として扱われ、損金には算入されません。さらに、減資差益については、法人税法上で「資本積立金」と見なされ、やはり「資本等取引」として取り扱われるため、益金にも算入されません。

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売出し中の商品名や写真が描かれたクルマが街中を走り回っています。しかし、運転者は必ずしもそのメーカーの社員とは限りません。メーカーが宣伝のため販売業者にクルマを渡し、営業車として使ってもらっているということもあります。
ほかにも特定の商品用にデコレーションされた陳列棚など、広告宣伝を兼ねた資産がメーカーと販売業者の間でやり取りされることは少なくありません。広告宣伝用資産以外の資産を販売業者がメーカーから無償または安価で譲られた場合には、メーカーが取得したときの価額を経済的利益の額として益金に算入します(取得のために販売業者が支出した金額があればそれを引いた額)。

ただし、その取得した資産が前述の「広告宣伝用資産」なら扱いが若干異なります。この場合、「メーカーが取得した価額の3分の2-販売業者がその取得のために支出した金額」が経済的利益の額となります。あげたメーカー側にも宣伝効果という“利益”があるため、こうして単なる贈与とは区別しているのです。
広告宣伝用資産は、自動車なら「車体の大部分に一定の色彩でメーカーの製品名または社名を表示し、その広告宣伝を目的としていることが明らかなもの」と定義されています。陳列棚や冷蔵庫、容器でも同様で、製品名やメーカー名の広告宣伝が目的と明らかなものが該当します。大きなものになりますが、展示用モデルハウスも、メーカーの製品の見本であることが明らかであれば広告宣伝用資産です。

もらった資産が30万円以下なら経済的利益の額はないものとされます(同一メーカーから2以上の資産をもらったときは、その合計額)。また、もらった資産が広告宣伝用看板などのように専ら広告宣伝用となる資産は、取得による経済的利益の額はないとされています。

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日本航空株の評価損

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日航の経営再建を主導する企業再生支援機構は、同社の支援計画を発表し、100%減資を行う方針を明らかにしました。これを受けて、東京証券取引所は、同社株式を「整理銘柄」に指定。これにより2月20日の上場廃止をもって、既存の日航株は紙くずとなることが決定しました。
わが国を代表する航空会社として、日航株は長らく“安定株”とされ、企業が長期保有目的で取得しているケースが多くみられました。こうした企業にとってみれば、長期保有目的で取得した株式の評価損を損金に算入できるのか気になるところです。
株式の評価損を損金算入できるのは、株価が「著しく低下」した場合に限られます。ここでいう「著しく低下」とは、株価が帳簿価額のおおむね50%以上下落することです。ただし、株価が50%以上下落していても、近い将来に株価の回復が見込まれる場合には、損金算入は認められません。また、株価が帳簿価額の50%以上下落していなくても、過去の市場価格の推移や市場環境の動向、発行法人の業況などを総合的に勘案した合理的な判断基準を示している場合は、その基準が尊重され、損金算入が認められます。
今回の日航のケースに当てはめてみると、既に株式上場廃止が決定しており、株価の回復可能性がないことから、長期保有してきた日航株の評価損は損金算入が可能です。
ちなみに、単純に株価が暴落しているケースでは、「株価の回復可能性を判断する時期」が問題になります。つまり、合理的な基準のもと期末に評価損を損金算入しましたが、翌事業年度中に株価が回復したようなケースでは、損金算入した評価損を是正する必要があるのか、ということです。
この場合、事業年度をさかのぼって処理を是正する必要はありません。株価の回復可能性の判断は、あくまでも期末時点で行うもので、事後的な事情は当事業年度における株価の回復可能性の判断に影響するものではないためです。

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お中元の税務

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お中元は、基本的には「交際費」として処理します。
平成21年度の追加経済対策により、年間400万円だった中小企業の交際費の損金算入限度額が年間600万円まで引上げられました。決して大盤振る舞いができるような経済状態ではありませんが、日ごろお世話になっている人や企業への感謝の気持ちを込め、実のあるお中元の贈答を行いたいものです。

平成18年度の税制改正で5千円以下の飲食を伴う交際費は損金算入できることになりました。しかし、お中元はひとつ5千円以下でもこれには当てはまりませんので注意が必要です。なぜなら、「5千円基準」とは「飲食その他これに類する行為のために要する費用」と定義されており、「単なる飲食物の詰め合わせを贈答する行為は、飲食その他これに類する行為には含まれないと考えられる」からです。

お中元を交際費としてではなく「広告宣伝費」として損金処理できる方法もあります。それは、「カレンダー、手帳、扇子、その他これらに類する物品を贈答するために通常要する費用」は交際費から除外されていることを利用し、広告宣伝的な効果を意図して、社名入りのカレンダーやボールペンなどを取引先に贈るという手段です。「多数の者に配布することを目的としており、少額のものであれば広告宣伝費として差し支えない」(税務当局)とされているからです。

なお、中元品等を贈答用として購入しておきながら、社内で使用している場合や一部の取引先へ大量に贈答しているようなケースもあることから、場合によっては税務調査の際に配布先がチェックされることがあります。そのため、配布先と配布した商品の内容は、リストにして残しておくことが肝要です。
また、最近は各地の名産品を「自分用」に購入する人も増えているそうで、「自分用お中元」の消費を促進するデパートもあるようです。このような中元品等を「自社用」として購入し全社員へ配布した場合、社会通念上の福利厚生活動を超えない程度のものならば、「福利厚生費として処理されるのが適当」(同)とされています。

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書画骨とうも使えば「食器」!!

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国税庁では現在、定期的にインターネット公売を実施しています。毎回、名高い芸術家の作品など、目玉商品が多数お目見えしており、「掘り出し物も多い」と、マニアの間でも注目されています。10月2日~8日にかけて行われたインターネットの公売では、北大路魯山人作の陶器「黄瀬戸釉折鶴形四方向付」、同じく掛軸「慈姑」なども販売されました。

ところで、経営者のなかには“芸術通”も多いようですが、古美術品などを会社で落札した場合の税務処理については安易に考えてはいけません。
複製画など、単なる装飾目的の美術品は、器具および備品の減価償却資産として処理できます。10万円未満であれば支出時点での償却が可能です。しかし税務上、非減価償却資産の「書画骨とう」とされるものはその取扱いを受けず、資産計上する必要があります。

書画骨とうとは、①古美術品、古文書、出土品、遺物などのように歴史的価値または希少価値を有し、代替性がないもの、②美術関係の年鑑などに登載されている作者の制作にかかる書画、彫刻、工芸品など――と規定されています。有名芸術家の作品などは、ときの経過によって価値が減少しないため、減価償却資産には該当しないわけです。

一方で、なかには、書画骨とうかどうか判別のつきにくいものも少なくありません。この場合、取得価額が1点20万円(絵画は1号あたり2万円)以上なら書画骨とうということになります。
なかには、高級料理店など有名芸術家の作品を食器として使うところもありますが、「実用目的で書画骨とうを購入し、実際に皿として使うなら、使用とともにいたんでいくもので、高額でも書画骨とうではなく、食器として減価償却できる」(国税庁)ようです。

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平成20年度税制改正では、減価償却資産の耐用年数が大幅に見直されました。
特に、もっとも区分(設備の種類)が多く、利用頻度も高い「機械及び装置」については、「飲食店業用設備」、「倉庫業用設備」のような業種ごとに区分が「大括(くく)り」された結果、従来は390もあった区分が55の区分に簡素化されました。

この改正は平成20年4月1日以後に開始される事業年度より、既存の設備も含めて適用されます。つまり、多くの企業においては、現有する「機械及び装置」に対応する区分を新しい耐用年数表から個別に調べて、新たな耐用年数を適用するという作業が発生するわけです。

このほど国税庁が公表した「耐用年数の見直しに関するQ&A」では、新たな耐用年数を適用するにあたって、どのように区分を選択すれば良いのかが解説されています。

まず、「設備の種類」の判定基準(Q5)では、「基本的には、その設備がどの業種用の設備に該当するかにより判定する」とされています。つまり、ここでいう業種とは、設備を保有、または取得する企業が属する業種ではなく、その「機械及び装置」が主に使われる業種を指すことになります。

たとえば、自動車部品製造業者が、従業員の給食のため厨房設備を購入して工場に設置した例(Q6)では、「その構成や使用状況が、通常の飲食店業用の設備と同様」であることから、その厨房設備は「飲食店業用設備」に該当し、8年の耐用年数が適用されるということになっています。

そうなると、設備として導入例の多いパソコンはどうなるの?と気になるところです。なぜならパソコンには主に使用する業種というものがありません。
しかし、パソコンは一見「機械及び装置」にも見えますが、実は「器具及び備品」に分類されています。こちらはあまり改正されておらず、パソコンは従来どおり4年(サーバー除く)で償却することができます。

ただし、そのパソコンが「機械及び装置」の制御用として一体となっている場合などは、「機械及び装置」の一部とみなされ、その「機械及び装置」の区分により耐用年数が決まると考えられますので注意してください。

参考:耐用年数の見直しに関するQ&A

今年4月から「売買扱い」とされることになった「所有権移転外ファイナンス・リース取引」ですが、この税務取り扱いをめぐり、一部で混乱が起きています。

所有権移転外リース取引の場合、リース期間定額法により償却し、損金計上していくことになります。しかし、法人税法施行令では、「リース期間が耐用年数に比して相当短いものは、移転外リース取引には該当しない」とされ、この「相当短いもの」については、「リース期間がリース資産の耐用年数の100分の70に相当する年数(1年未満の端数がある場合には、その端数を切捨てる)」(法人税法基本通達)とされています。

そのため、この通達にいう「耐用年数の100分の70に相当する」が、「耐用年数の70%に相当する」という意味なのかどうかで、その税務処理が大きく変わってしまいます。

たとえば、「耐用年数5年、リース期間3年」のケースを考えてみると、耐用年数5年に100分の70、つまり0.7を乗じれば3.5年となります。さらに、通達に従って端数を切捨てると3年。つまり、リース期間3年以上であれば所有権移転外リース取引に該当し、そのリース期間内で全額損金計上されると考えられます。

もう一つは、この100分の70という数字は、耐用年数の70%相当のリース期間を求めているものだとする考え方です。この場合、上のケースでは「リース期間3年/耐用年数5年=0.6」となり、耐用年数に対して60%にしかなりません。そうなると、移転外リース取引には該当せず、通常の減価償却資産と同様に耐用年数に応じて損金計上されるとも考られるわけです。

これについて国税庁では、「1年未満の端数を切捨てることで、このケースをとれば3年になる。この場合は、3年以上のリース期間であれば移転外リース取引に該当し、リース期間に応じて定額法で損金計上できる」としています。こうしたことから、リース期間3年、耐用年数5年といったケースでは、3年間で全額が損金処理されると考えてよさそうです。

4月1日より、所有権移転外ファイナンス・リースが売買取引とみなされることになりました。所有権移転外ファイナンス・リースという聞きなれない言葉ですが、新しく誕生した言葉ではありません。以前からリース会計では所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースは区分されていました。
ちなみにファイナンス・リースとは、リース期間内での解約ができず、リース物件価額の大半を借り手が賃借料として支払うタイプのごく普通のリースのことです。

この2つのファイナンス・リースの違いを簡単に言うと、リース期間満了(または中途)時に、借り手が無償、または格安で所有権を獲得できるかどうかです。 具体的には、(1).リース契約書に無償や格安で借り手に所有権を譲渡する項目が記載されていたり、(2).借り手しか利用できないような特別仕様の設備 等の場合、(3).リース期間が設備等の耐用年数より相当短い(70%相当)場合-などは所有権移転ファイナンス・リースということになり、それ以外のファイナンス・リースは所有権移転外ファイナンス・リースとなります。

では、所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースについて、税務上の扱いはどう違うのかというと以下の通りです。

■所有権移転ファイナンス・リース
◎取得時 :売買処理として資産計上
◎減価償却:一般の設備等と同様に減価償却
◎償却期間:設備等の耐用年数
◎消費税 :取得事業年度に消費税の課税仕入として一括仕入控除
■所有権移転外ファイナンス・リース
◎取得時 :売買処理として資産計上(原則※)
◎減価償却:リース期間定額法で減価償却(原則※)
◎償却期間:リース期間
◎消費税 :取得事業年度に消費税の課税仕入として一括仕入控除
※中小企業や少額物件の場合は、賃借料で処理することも認められる。

大きな違いは減価償却における償却方法だけ。つまり、毎年の償却額と償却期間が異なるだけということになります。

ただ、この償却期間と償却額の差が節税上で大きな意味を持つことがありますので、リース締結時は違いをしっかり認識しておいた方が良いかもしれません。
特に、リース期間が設備等の耐用年数より短いリースを組むときなどは、そのリース期間により償却額(=損金算入額)がかなり違ってくることもありますので、ご注意ください。